猫背歩行

普段言いたくても言えないことを、色々。

寂しさが人を殺す

こないだ会った女の子は、手首がリストカットの痕でズタズタだった。たんなる切り傷じゃなくて、ほんとに深くパックリやってしまったようで、なかの肉が膨れ上がって小さな山が腕の中にいくつかできていた。話をしてみても、だいたいは自分の不幸についてか、そうでない話題を振ってみても、結局上手くいかない家族関係や環境の話になった。でも彼女は笑っていたし、わたしがウンウンと話を聞くのが嬉しいみたいだった。


出勤するたびに泣き出したり倒れたりする後輩がいた。比較的歳が近かったので、話を聞いていると彼女も色々と心の内を話してくれたけど、仕事の悩みはともかくとして、結局しんどい自分、仕事についていけない自分に気づいて欲しい、もっと心配して欲しいという想いが手に取るようにわかってしまった。


4月には、身寄りのない友人が最愛の彼氏に浮気をされたショックで亡くなってしまった。


結局みんな寂しいんだよな。

寂しさは人を殺してしまう凶器。

承認欲求も、自分を見て欲しい欲も、わかって欲しい欲も、寂しさからくる。人は寂しくて本当に傷つくし死んでしまうけれど、そんな人を救えるのも結局人でしかない。それはお金でもセックスでも思想でも神でもない。言葉にできないような、言葉にしようとすることすらアホらしくなるような、20数年生きてきて聞き飽きたような、思いやりとか優しさとか、恥ずかしくなるくらい当たり前の感情の大切さが身に染みる。