猫背歩行

普段言いたくても言えないことを、色々。

うろんな客

ひたひたひたひた、足音が聞こえる。

 

そいつが憑くと、パソコン作業をしていても、ネトフリを観ていても、パフェを食べていても、足音が消えることがない。耳障りだし、本当に気が滅入る。

はやくどっか行ってくれ、もうわかったから。なんて頭を抱えても、ぴったり張り付いてなかなか離れてくれない。

その存在にハッキリ気づいたのは12歳の頃で、でも、きっともっとずーっと昔から、赤ちゃんのときから、私の側にいたように思う。

 

そいつは憑く人にはとことん憑いて回るし、憑かない人は憑かない。(と思う)

私はずっとそいつが"いる"世界で生活していて、幼い頃に見たどんな景色や記憶を思い返しても、そいつがいつも紛れ込んでいる。もはや可愛く思えてくる。

時間が経てば、ストーキングに飽きて少し遠くから私を眺めてくれるようになる。私も日常に集中できる。べったり張り付いて私の邪魔をしてくるのは年に3.4回だ。いつになったらこいつと仲良くなれるのだろう。

 

ひぐらしの鳴く頃に」というアニメで、主人公に足音がついて回る祟りの正体は、実はとんでもない萌えキャラだったという、もはやオタクの中では説明不要の萌展開があるんだけど、私に憑いているあれも、とりあえずとびきり可愛い女子であってほしい!!!!!、じゃないと!!!許せない!!!!