猫背歩行

普段言いたくても言えないことを、色々。

リクルートスーツ気持ち悪い

オフィスレディやりながら音楽をやってます。

 

 

いまの仕事、めっちゃ楽しいし、働くこと自体、たぶん好きなほうだと思う。

 

 

 

でも、大学3回生のころは、"就活真面目にやってる奴なんて死ね"と本気で思っていた。

 

まず、わたしは髪型や服装にめちゃめちゃこだわりがあったので、可愛くもなんともないゴキブリみたいな真っ黒のスーツを着ないといけない、髪は黒染めしないといけないという就職活動のルールというのかしきたりというのか、そういうのが本当に程度が低いと思っていた。

 

中学生の頃から、とにかくぱっつん前髪が好きで、日本人形といわれようが、こけしといわれようが、この前髪だけはポリシーとして貫き通していたし、なにより"下妻物語"の深田恭子のようなロリィタファッションが狂おしいほど大好きで(いまも好きだ)全身トータルコーデに10万はかかるブランド服を買うために、校則を破ってコッソリバイトをしていた。一生懸命働いて買ったお洋服を着て出掛けても、ロリィタファッションは目立ちまくるので(目立ちたくて着ているわけではない)、指を刺されて笑われたり、勝手に写真を撮られたり、めちゃくちゃに不愉快な思いをしたりしていた。

しかし、なにがあっても好きなものは好きだったし、そういう思いが誇りだったような気もする。

 

だから、大学に入ってなんとなく浮かれて茶髪にして、OPAで買ったせいぜい20代前半までしか着られないようなペラペラの服を買ってテキトーなサークルに入って遊んで飲んで、三回生になったら言われるがままに黒髪にしてピンでダサく前髪をまとめて黒いスーツを着ているような人たちには、正直違和感しかなかった。

 

そんな奴らがこぞって、"御社を志望した理由は〜"とか、"大学時代に成し遂げたことは〜"とか、言うわけでしょ?もう、なんのこっちゃ、そんなんペラペラの学生のお前がわかるわけないやろみたいな話を、なんの躊躇いもなく口にすることが正しいみたいな空気。就活って、アホか。そんな就職活動という茶番に人生を左右されるのかと思うと、もう、死ぬほどウンザリした。

 

 

そんな感じで、自他共に認めるくらい斜に構えていたわたしはたいして就活もせず、みんなが就活する傍ら、スーツも着ずに特攻した中小企業にたまたま拾ってもらい無事内定。が、勤務開始早々に黒めの会社だということが発覚し、三ヶ月で退職。同級生の誰よりも早く中途採用試験を経験して今の職場に至ります。

 

転職活動は辛かったし、早期退職をするというのも、なかなかキツい決断ではあった。辞めてからも、求人を探しにハローワークに行けば、就職先のない出来の悪い子やな、と窓口のオッサンに口を滑らされキレそうになったこともあったし、周りの人には前職で踏ん張りれなかったアンタが悪い、せっかくの新卒ブランドをドブに捨てたとか、好き放題言われて悔しくて毎日泣いていた。

 

でも、あのとき真面目に就活しておけばよかったな〜!とは微塵も思わない。

その分いろんな経験ができたし、他社と比較できることで、今の職場の良さもわかる。

 

あと、中途採用面接の方が、人事とじっくり話ができたり、待遇面の交渉ができたり、ゴキブリスーツを着てなくても変な目で見られないし、面白かったよ。

 

誰が決めたのかよくわからないルールや常識を、なんの疑問も持たず受け入れられるような人間だったら、余計な苦労はせずに済んだのだろうけど、でも、それでいいの?って話なんだよね、わたしはそういう細かいことが気になるヒステリックババアで、めんどくさいやつで、こじらせてて、きっとこれからも人生のいろんな場面でいろんなことに引っかかってしまうんだろうけど、人生の、社会の、胸ぐらを掴みながら戦っていきたい。

生きることはいつだって戦だ。