どんなヒットソングも、ラブソングも、わたしのことは歌ってくれない。
音楽は、芸術は、いつも言葉にならない孤独や悲しみを、そっといっしょに背負ってくれるものであるはずなのに。
音楽は、仲間と騒ぐためのものでも、モテたくてやるものでもないはずなのに。
ジャンクフードみたいな音楽が量産されては、暇つぶしの道具みたいに、まるで味がなくなったら吐き捨てるガムのように、それを扱うことに慣れてしまったわたしたち。
だけどときどき、"本当"の音楽に出会うことがあります。
そういうときは決まって、"わたしのことを歌ってくれている""これはわたしだけの曲だ"と思うのです(もちろんそんなことはないんだけど)。
いつも、どうしても越えられそうにない夜には、そんな音楽たちに手を伸ばして、なんとか生き伸ばしてきました。
誰とも分かり合えないこと、寂しく思うこと、やるせなく思うこと、悔しいこと、怖いこと、恥ずかしくて普段口に出せない感情を、唯一自分勝手に肯定できるのは、音楽を聴いているときだけでした。
だからわたしも、誰にも言えなかった悲しみや嫉妬や思い出を歌うことで、誰かの夜を救えるなら。
気がつけば大人になってしまったこのからだを使って、やってみようと思いました。
応援してくださると嬉しいです。
生意気な世界の胸ぐらを、一緒に掴みに行きましょう。
アミ・アムアイ